CHALLENGE
ユーミーらいふグループの挑戦
CHALLENGE#02
《ユーミーらいふグループのエリア戦略》
世界トップレベルの
不動産マーケット湘南で
No.1であり続ける
株式会社丸山アーバン/代表取締役 西山 和成
Chapter. 1
戦略の要は、
エリアの細分化。
創業者の保坂は新潟出身。冬でも雪が降らず、温暖気候の湘南に目をつけた。土地そのものにブランドがあるから、賃料も下落しない。ここで会社を作って、湘南地域の活性をしていこうとビジョンを固めた。
大手に勝つための戦略はひとつ。エリアの拡大ではなく、細分化。大手にできない細やかな動きを徹底した。現在、ユーミーClassとしては約11,300戸、グループとしては約20,000戸を管理している(2020年11月現在)。賃貸管理は、24時間何が起きるかわからない。管理会社として対応に駆けつける際に、湘南に特化し多店舗展開しているのが強みになった。移動にかかる時間も距離も、他社に負けない。
ユーミーClassでは、対応のクオリティを上げるために少人数のチーム体制を組んでいる。「1000戸を5人で管理して情報を共有すれば、担当が不在の時にも4人でカバーできる。担当エリアをさらに細分化することで、人間らしい付き合い方をもっと大切にすることができる」。ユーミーClass執行役員の鈴木は言う。来年度は、管理体制の拠点を8拠点から9拠点へとさらに増やす計画だ。
Chapter. 2
やりたい人を伸ばしていく。
会社の中でも、外でも。
ユーミーネットは、全店の店長を一度フラットにし、店長を立候補制にした。「最初は怖かった。立候補者が店の数より少なかったらどうしようと」。ユーミーネット取締役の浅岡の不安に反して、かなりの手が上がった。「お前が?」という人が手を挙げてくれたことが、浅岡には一番嬉しかった。傍から見ると営業成績もパッとしない、入社2年も経っていない社員が手を挙げた。特筆すべき点といえば、5店舗の異動経験だけ。「5人の店長の違うやり方の下で働き、良かったことも、悪かったこともたくさん経験している。それを活かしていきたい」。彼のプレゼンは高く評価され、社内で表彰された。結局店長には落選したが、彼を見る目は変わった。立候補制からは新店長が5人生まれた。彼は来年、また手を挙げるつもりだという。
創業者保坂のグループの構想は楽市楽座。同じ商圏内でも、グループ会社同士が自由に競争していい。どのサービス、会社を選ぶかは消費者が握っている。健全な競争が人と企業の成長を促し、やがて地域の活気を生むだろう。
Chapter. 3
ただ部屋を紹介するだけなら、
仲介はいらない
「湘南は富裕層の数が日本一、世界一のエリア。不動産マーケットとして価値がある」と浅岡は言う。魅力的なエリアだからこそ、他社が参入してくることも多い。湘南№1であっても、シェアは10%に満たない。逆に考えれば、湘南というマーケットで伸びていく余地がある。そのための基盤は、人と地域に真摯に向き合い続ける姿勢だ。
「良い部屋を紹介するには、その人がその場所でどういう生活をしたいのかが重要。部屋はあくまでそれを叶えるひとつの手段でしかない。お客様の新生活の希望を聞き、それを叶えるために不動産仲介がいる」と浅岡は言う。顧客の要望によっては、引っ越しをしない方がいいと正直に言うこともある。趣味にお金を遣いたいと言われたら、今より家賃の低い部屋も勧める。不動産管理の情報から、今は空いていないが、良い部屋があると伝えることもできる。事務的ではない、人と人との関係を築くことが、グループの存在価値だ。さらに地域に必要とされる存在を目指し、ユーミーらいふグループの挑戦は続いていく。